なぜ銅の剣までしか売らないんですか? | 作者: エフ
あとがき
なぜ銅の剣までしか売らないんですか?
おすすめ小説の紹介文に、あとがきが必要?。なぜそんなものを書く必要があるのかを、割と美人のスレンダーな担当女性に尋ねることにする。すると、「必要とされるわけも含めて、その考察と結論を書いていただけるのでも良いですよ」と、はにかんだ笑顔が輝くように言われた。
……たぶん、惚れた。この人のためにならなんだってしてみせる……
そういうわけで、おすすめ小説となったこの「なぜ 売らない?」のあとがきが必要かどうかについて考察を重ねてみることにする。
まず最初に、あとがきとはなんなのか?という点についてなのだが。残念ながらネットに接続できない環境で文章を起こさなければいけないという現状において、Wikiを探ったり〇チャンをひっくり返すということができそうにない。
セキュリティの都合なのだろうか?この、制作ルームと名付けられた正方形の真っ白な部屋からは、スマホの電波すら届いていないようだ。
こうなってくると、あとがきについてよりもそっちの方が気になってくる。この組織はいったい何をしようとしているんだ?名目的には「世のクリエイター活動を応援、支援する」とあった。ネット経由でサイトを見つけ、それとは別経由でアルバイトを募集していることをほぼ同時に知り、これは何かの縁があるかもと勝手に思いこんで応募してみた。すると面接に来たその日のうちに即採用が決定し、報酬は歩合制のフリーランス形態らしく、一本一本の作品紹介のいくつかのコラムを書くことで請負が完了するらしい形で就業が決まった。
なんでも、同時に複数人が同じ案件を受けられるらしく、この組織ではそれを「クエスト」と呼んでいた。……なんかのゲーム感覚なのか?
そうして今回の僕のいるこの部屋だが、試験的に催されたクエストの「名作紹介」を請け負いつつも、期間内に提出物を納品することができず、しかし内容的には他の方のものよりも良いと判断されたらしく、直々のお呼びがかかり通された部屋だ。
一辺がおよぞ20メートルほどだろうか。その面が四方にあり、その壁の色は白。天井部から床面に至るまで全てが白く、少しばかり目に痛い。床は何の木材なのだろうか、落ち着いた木目が艶を輝かせている。そして天井だが、こちらは驚いたことに一面が照明になっているらしい。
天井からの光量はそれほど強くない。窓のないこの部屋で壁が全て白なのだから、これで普通にこのサイズの照明が煌々と照り付けられたらたまったものじゃない。きっとその辺を考慮してのこうした設計となっているんだろう。
さて、あとがき云々よりもよほど謎の多い場所だ……
場所は、契約時に守秘義務契約を交わすことにより口外できない。それ以外にこの組織を組織と言っているように、企業名や業務形態なども守秘義務の範疇に入っている。
こうなると何らかの秘密結社かと疑いたくもなるが、大本の企業は普通の株式会社だった。そこの社長が趣味でやっている事業のひとつで、ラノベやRPGでよくみられる「○○ギルド」を実現しているらしい。
こうして、恋する僕の夜はふけていったわけで……
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