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活字中毒者のための基礎知識(恋愛小説編)

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– 男女の間で発生する、引力と斥力の両方の力を備えた事象。引き付ける力が男女双方ともに発生している場合は、周囲にも甘い雰囲気をまき散らせる効果が見られる。しかし、反発する力がどちらか一方にでも発生した場合(往々にしてよく見られる現象)は、周囲に緊張が走ることが多い。ちなみに、物理的な距離に左右されずに働く力として、力場を研究する学会の一部でも議論されている項目である。

【読み方:こい、分類:恋愛】

恋は、国語辞書では、特定の異性に強く惹かれることや、切ないまでに深く思いを寄せることをいいます。古くは、異性に限らず、植物、土地、季節、過去の時間など、目の前にない対象を慕う心情を指していましたが、今日では、 異性に対して強く惹かれ、とても会いたい、一緒にいたい、付き合いたいなどの心情(気持ち)を表す場合に使われることが多いです。

一般に恋について、その明確な定義はなく、恋の英語名は「love」で、また愛の英語名も「love」となっています。ちなみに、恋と愛を比べた場合、愛は、その対象をかけがえのないものと認め、それに引き(惹き)付けられる心の動き(気持ちの表れ)を意味することから、恋は愛の概念の一つのように思われます。

<恋の名言>

・恋は目で見ず、心で見るのだわ。(シェイクスピア)
・男は目で恋をし、女は耳で恋に落ちる。(ワイアット)
・恋ははしかと同じで、誰でも一度はかかる。(ジェローム)
・安定は恋を殺し、不安は恋をかきたてる。(マルセル・ブルースト)
・友情は多くは見せかけであり、恋は多くの愚かさにすぎない。(シェイクスピア)
・恋をした後のもっとも大きな幸福は、自分の愛を告白することである。(アンドレ・ジッド)
・恋は、できの悪い学者よりも数倍勝る人生の教師である。(アレクサンドリクス)
・恋に肩をたたかれた時には、常日頃は詩的な調べに耳をかさないような男でさえ詩人になるのだ。(プラトン)
・人間は恋と革命のために生まれてきたのだ。(太宰治)
・せつなる恋の心は、尊きこと神のごとし。(樋口一葉)

x-Memory 恋愛用語集 より

– 「無償で与えるもの、行い」、と認識されている「愛」ではあるが、近年そのまがい物とも言うべき新種の 「愛’」に浸食されつつある。元祖となる「愛」については、探索が進められてはいるもののこの数百年において発見されたという報告はまだない。

愛をうたい、しかしそれは愛ではない、そんなものが多くなりすぎてしまったためか、数百年前には実在し発見の報告も多くあった愛は、今現在、絶滅したとされている。与えるばかりでは長続きしない、という思考から生まれた「愛’」による掃討殲滅が成されたとされる報告も上がってはいるが、実際にそれを確かめた者はいない。

【読み方:あい、分類:愛】

愛は、国語辞書では、人がその対象をかけがえのないものと認め、それに引き(惹き)付けられる心の動き(気持ちの表れ)のことをいいます。具体的には、相手を慈しむ気持ちや大事に思う気持ち、異性に対して抱く思慕の情、ある物事を好み大切に思う気持ち、個人的な感情を超越した幸せを願う深く温かい心などが挙げられ、また宗教においては、神が人類を慈しみ、幸福を与えることなどを意味します。

一般に愛は、恋を含んだ幅広い概念であると思われ、英語名は恋と同じく「love」となっており、また人に対する愛情については「affection」もあります。ちなみに、愛という漢字をよく見ると、「受」の中に「心」があり、「心を受け入れる」という意味合いになります。

<愛の名言>

・愛は惜しみなく与う。(トルストイ)
・もっとも永く続く愛は、報われぬ愛である。(モーム)
・愛は死よりも強く、死の恐怖より強い。(ツルゲーネフ)
・愛することとは、ほとんど信じることである。(ヴィクトール・ユゴー)
・愛されることは幸福ではない。愛することこそ幸福だ。(ヘルマン・ヘッセ)
・愛情には一つの法則しかない。それは愛する人を幸福にすることだ。(スタンダール)
・あの人が私を愛してから、自分が自分にとってどれほど価値のあるものになったことだろう。(ゲーテ)
・愛は最高の奉仕だ。みじんも、自分の満足を思ってはいけない。(太宰治)
・愛は、この世に存在する。きっとある。見つからぬのは愛の表現である。その作法である。(太宰治)
・愛することにかけては、女性こそ専門家で、男性は永遠に素人である。(三島由紀夫)

x-Memory 恋愛用語集 より

恋愛 – 恋をして愛に至る。その経過を物語のように捉えたときに冠する言葉。恋愛と名付けられてはじまる物語の数々に、必ずと言っていいほどついて回るのが、三角関係や失恋という苦難。主人公はそれらの苦難に立ち向かい、頑張りに頑張りを重ね恋を実らせるのだが、その先の愛へと至るストーリーははなはだ少ない。

ちなみに、毛色の異なる恋愛物語において、かつて恋なく愛を育む珍しい作品があった。しかしそうした毛色違いの作風がよくなかったのか、一瞬の流行のように忘れ去られてしまい今は懐かしい。

【読み方:れんあい、分類:恋愛】

恋愛は、国語辞書では、男女が恋い慕うことやその感情のことをいいます。具体的には、特定の異性に対して、特別の愛情を感じて恋い慕うことや、男女が互いにそのような感情を持つことなどとされていますが、実際の世の中においては、普遍的かつ明確な定義がある訳ではありません。

一般に恋愛は、英語では「love」といい、また「恋」と「愛」も「love」といいます。ちなみに、恋は、国語辞書では、特定の異性に強く惹かれることや、切ないまでに深く思いを寄せることをいうのに対して、愛は、国語辞書では、人がその対象をかけがえのないものと認め、それに引き(惹き)付けられる心の動き(気持ちの表れ)のことをいいます。

<恋愛の種類>

●社内恋愛(職場恋愛)

同じ会社(職場)に勤める男女同士の恋愛のこと。

●遠距離恋愛(遠恋)

二人の住んでいる互いの場所が物理的(距離的)に離れている(遠い)状態にある恋愛のこと。

●中距離恋愛

二人の住んでいる互いの場所が長距離ではないが、近くもない、中距離の恋愛のこと。

<恋愛の名言>

・尊敬ということがなければ、真の恋愛は成立しない。(フィヒテ)
・恋愛は戦争のようなものである。始めるのは簡単だが止めるのは困難である。(メンケン)
・恋愛は人情の永久的な音楽であり、青年には希望を、老年には後光を与える。(スマイルズ)
・恋愛が与えうる最大の幸福は、愛する人の手をはじめて握ることである。(スタンダール)
・恋愛には四つの種類がある。情熱の恋、趣味の恋、肉体の恋、虚栄の恋。(スタンダール)
・恋愛の誕生はあらゆる誕生と同じく「自然」の作品である。愛の技術が介入するのはその後のことである。(モーロア)
・恋愛はポタージュのようなものだ。初めの数口は熱すぎ、最後の数口は冷めすぎている。(ジャンヌ・モロー)
・二十代の恋は幻想である。三十代の恋は浮気である。人は四十代に達して、初めて真のプラトニックな恋愛を知る。(ゲーテ)
・少しのきまじめさは恋愛においては結構だ。しかし、あまり真面目すぎては困る。それは重荷であり、快楽でなくなる。(ロマン・ロラン)

x-Memory 恋愛用語集 より

純愛 – 純粋な愛、と書いてひとつの用語となるこの言葉、今や消費尽くされて残り香も経たない無用のものとなりつつある。

本来であれば、愛というものはすべからく純粋であり、それ以外の不純物を含むものを得るよりも容易く手に入れられるはずのものであった。それがしかし、資本主義における統一価値観としての金銭が人々の心根の底に広がるにつれ、過去とは比べ物にならないほどの理不尽さを世にもたらすこととなる。結果、愛に純粋なものほど、悲恋に終わる世ができはじめ、ついにはそれこそ、古臭い価値観を四六時中掲げ続ける、昔ながらの頑固者にしか純愛は持てぬ世と成り果てた。

【読み方:じゅんあい、分類:愛】

純愛は、文字通り、純粋な愛情のことをいいます。これは、英語では「pure love」や「true love」などが該当し、特に男女間の邪心(よこしまな心)のない、ひたむきな愛を指すことが多いです。その明確な定義は特にありませんが、邪心のない、ひたむきな愛を指す以外に、その人のためなら自分の命を犠牲にしてもかまわないといった愛(自己犠牲の愛)、肉体関係を伴わない愛(プラトニックラブ)、何の見返りも求めない愛(無償の愛)なども該当するかと思います。

一般に文学やドラマ、映画、芸術などでは、「純愛」をテーマにしたものが数多くあり、例えば、日本の作品では、2000年代前半にヒットした「世界の中心で、愛をさけぶ(片山恭一さんの青春恋愛小説、ドラマ・映画化)」は、その一つとして挙げられます。

<愛に関する基本用語>

●愛

人がその対象をかけがえのないものと認め、それに惹き付けられる心の動きのこと。

●愛情

深く愛し、いつくしむ心のこと。

●恋愛

二人の人間が互いに恋い慕うことやその感情のこと。

●情愛

深く愛する気持ちやいつくしみ愛する気持ちのこと。

<本用語の使用例>

・初々しくも濃密に綴られる純愛ラブストーリーが大好評を博している
・昨今の都会において、おとぎ話のような純愛を貫く女なんてほとんどいない
・本作はヒロインが純愛を求めてダメ男たちと出会う姿を描くコメディーとなっている

x-Memory 恋愛用語集 より

– 縁も所縁もありませぬが……とは、けっこう昔の物語で使われていた台詞。縁とは人と人とが出逢ったり助け合ったり、また敵対したり仇となったりと、さまざまな形をもつ、人と人との関わりのことを指して言う。

縁のある人、と言えば、通常は四六時中顔を突き合わせる家族であったり友人知人など、その人にとって害を及ぼさない相手を指すことが多い。逆に害を及ぼしてばかりだったり、足を引っ張ってばかりなどの相手を因縁悪縁と言うこともある。

【読み方:えん(えにし)、分類:婚活】

縁は、えんやゆかりのことをいいます。これには、様々な意味があり、具体的には、何らかの関わりあいや繋がりのあること(人と人との関わりあい、物事との関わりあい)、関係を作るきっかけ、婚姻によって生じる関係や親子・夫婦のつながり(血縁的や家族的なつながり)、仏教においてある結果を生じる間接的な原因、物のへりやふち、などとなっています。

一般に婚活において「縁」と言った場合、見知らぬ二人の男女が出会って夫婦の関係を結ぶこと(人生の一大転機)を意味し、それゆえ、結婚相手については、あなたの深いところで「縁」を感じられることが大切ではないでしょうか?

<「縁」という漢字が入る関連用語>

●縁結び

男女の縁を結ぶことや夫婦になれるように祈願すること。

●過去縁

過去に関わりのあった元恋人や異性の友達、同級生、同僚などの縁のこと。

●良縁

良い縁談であり、似合わしい、望ましい縁組のこと。

●復縁

離婚した夫婦や離縁した養子縁組などが再びもとの関係に戻ること。

<本用語の使用例>

・恋愛も結婚も、縁とタイミングが大事だと言われる
・運命の人と結ばれる場合、他の縁が切れてしまうこともあるようだ
・人は、時に不思議な縁で結ばれていて、吸い寄せられるように巡り合ったり、再会したりすることがある

x-Memory 恋愛用語集 より

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