異世界に飛ばされたおっさんは何処へ行く? | 作者: シ・ガレット
あとがき
おすすめ小説を読んで感想を提出するという、そうした作業を請け負うこととなった。何を書けばいいのと担当の方に尋ねたら、「何でもいいので、読み終えた後の感想でもネタバレなしで書いておいてください。それをそのままあとがきとして使います。」と、口頭と書面の両方で返事があった。
……あとがき?そんな大層なものを書くことになるわけか……
とりあえず掲題の「おっさんは何処へいく?」
この作品は白樺派と呼ばれる一派の描く世界観に似ているような気がした。それも志賀直哉、有島武郎、木下利玄といった大御所が描く世界観とは少しだけ異なる、彼らのその後を継いだ白樺NEXTと呼ばれた人達の描く、自由と敬いを相互扶助しあう、そうした人々を描く一派にだ。
そもそも、おっさんは何処へ行こうとしているのか?作品のタイトルとして在る「どこへ行く?」が、本作のテーマといっても過言ではない。
我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか……
かの高名なゴーギャンの作品である。まさにそれと同じテーマをこの作品は含んでいる。
閑話休題
ところで皆さんは、子供を育てた経験はおありだろうか?恥ずかしながら稚拙にはない。この先も縁があるかどうかわからず不安なくらいである。
そうした中でこの作品を読むと、何とはなしに子育てをしているような、そんなほんわりとした感情を抱くことができた。
実際はもっとずっと大変なのだろうが、いいとこどりのような感じで、これでもいいかなと思わないでもない。まあ、縁があればいずれ……
そんな良い所ばかりのこの作品なのだが、そのせいでひとつ困ったところがある。
気がつけば時が勝手に過ぎている。
そう、この作品の困った所は、読みふけっているうちにお昼の時間が過ぎ、夕飯を食べそこね、ととにかく面白いのだ。
そうしてまた気がつくと、すでに夜は更けているわけで……
あとがき: 匿名希望 38歳 フリーランス
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