星になりたかった君と

星になりたかった君と | 作者: 遊歩新夢
星になりたかった君と | 作者: 遊歩新夢

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星になりたかった君と

二人の空は世界で繋がっている。その空は宇宙の果てまで繋がっていた。

鷲上秀星は祖父と新星を発見したが、それを第三者に横取りされ、星から離れていた。だが、ある日手伝いをした星祭りの会場で、『新星を見たい』という奇妙な少女、琴坂那沙と出会う。
少女は底抜けに明るく、曇っていた秀星の心を次第に解きほぐし、再び新天体の捜索への意欲を呼び覚ましていく。
一方の琴坂那沙は、秀星が新天体捜索を趣味とし、小惑星を見つけると命名権が得られることを知って、『じゃあ、見つけてあたしの名前を付けてよ』と言う。
秀星は、そん簡単なもんじゃない、というものの、屈託ない那沙の願いをかなえてやりたい、と思い、そのためにも過去の新星発見の横取り事件に決着をつけようと、不正を働いた人物が行う講演会において本人を弾劾する。
それをネット中継で見た那沙は、天文台へ向かい、帰ってきた秀星を迎える。
「あたしにも勇気が欲しい」そう言って、那沙は、自身の重い病と、秀星に好意を抱いていることを告白する。
秀星も那沙に好意を抱いていたため、二人はお互いの気持ちを確かめ合うことに成功するが、その時、天文台の新天体発見アラームが鳴った。
秀星の新天体捜索システムは、見事に新小惑星を発見していた。命名権を得るために軌道要素確定のための観測を行うが、そのさなかに那沙が倒れて救急搬送される。
那沙の病状は深刻で、早急に手術をするための移植臓器が手に入らなければ、余命はわずかと診断される。だが、予定のドナーはまだ生命維持装置によって生きている。どちらが先に死ぬか、という状況に追いつめられる。
余命が迫る中、那沙は、数日後に控えた誕生日で16歳にるから、結婚したい、と秀星に申し出る。
秀星はその申し出を受け、その日までに軌道要素の確定をもくろむが、突如発見したはずの小惑星は行方不明に。
親友の軌道計算と、それを元にした世界の空で繋がった天文家たちの大捜索が始まる。
一方で那沙の命の期限は迫ってくる。秀星は、SNSでドナーの家族に届くことを願って言う『大切な人のために心臓をください!』と。
そして、想いは届く。
小惑星は再発見され、ドナーの心臓はぎりぎりで那沙の元に届き、手術が始まる。その手術のさなかに、秀星に命名権獲得の連絡が入り、秀星は伝える。
「那沙、でお願いします。鷲上那沙。俺たちは、今日、結婚します……!」
これは星になりたかった少女と、その少女を星に名付けた青年の、二人の小さな物語である。
空は、世界で繋がっている。その空は、宇宙の果てまで、繋がっていた。

星になりたかった君と | 作者: 遊歩新夢

第一話

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