インターネットが切り拓く「未踏の音」:Z世代を熱狂させる新世代アーティスト5選

未踏の音 アーティスト


Z世代の共鳴者たち:TikTokから世界へ羽ばたくベッドルームポップの旗手

音楽の楽しみ方は、今やCDショップやテレビ番組だけにとどまりません。YouTube、TikTok、SoundCloud……インターネットという広大な海から、ジャンルも国境も軽々と飛び越え、世界中で「これは!」と注目を集めるアーティストが次々と現れています。

COCOROZASI.NETが初回でお届けするのは、まさにそんな「聞いたことのない音」で世界を席巻する、才能溢れるフロンティアたち。彼らの音楽性、バズの背景、そしてリスナーに与える影響を深掘りし、あなたの「好き」を広げる新たなきっかけをご紹介しましょう。

音楽トレンド
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PinkPantheress (ピンクパンサーレス) – イギリス

UKガラージやドラムンベースといったダンスミュージックの要素を、たった2分にも満たない短い楽曲に凝縮し、気だるくも中毒性のある歌声で歌い上げるピンクパンサーレス。彼女の音楽は、まさにZ世代の新しい音楽の聴き方と共鳴し、TikTokで瞬く間にバイラルヒットしました。

既存の楽曲をサンプリングしたLo-Fiな質感は、スマートフォンの小さな画面からイヤホンを通じて直接脳に語りかけるような親密さを持っています。若者たちが日常の様々なシーンで彼女の曲をBGMとして使い、新たなミームを生み出すことで、ピンクパンサーレスの音楽は単なる流行に留まらない、新たなカルチャー現象としてリスナーの日常に深く浸透しています。彼女のサウンドは、短尺コンテンツが主流の現代において、いかに音楽が消費され、愛されるかの新たな可能性を示しています。

流行のきっかけ: 2021年頃からTikTokで「Pain」などの楽曲がショート動画のBGMとして爆発的に使用され、特にZ世代を中心に人気が急上昇しました。

beabadoobee (ビーバドゥービー) – イギリス/フィリピン

https://www.instagram.com/radvxz

beabadoobee

ドリーミーでどこかノスタルジックなギターサウンドと、透明感のある甘い歌声が特徴のビーバドゥービー。彼女の楽曲「Coffee」がTikTokでバイラルヒットしたことをきっかけに、世界中のリスナーが彼女の音楽に引き込まれました。

90年代のオルタナティブロックやインディーポップへのオマージュを感じさせるサウンドは、若者にとっては新鮮でありながら、親世代には懐かしさを感じさせるという、幅広い層にアピールする力を持っています。彼女の音楽は、都会の喧騒から離れたベッドルームでひっそり生まれたにもかかわらず、インターネットを通じて瞬時に国境を越え、多くの人々の心に安らぎと共感を届けています。ビーバドゥービーは、パーソナルな表現が世界的なムーブメントになり得ることを証明した、現代のインディーヒーローです。

流行のきっかけ: 2020年頃、彼女の楽曲「Coffee」がTikTokユーザーによって作成された動画のBGMとして拡散され、特にノスタルジックな雰囲気が共感を呼び人気に火が付きました。


規格外の才能「音の魔法」:ジャンルを横断するクリエイティブの探求者たち

FKJ (French Kiwi Juice) – フランス

まるで魔法のように、その場で複数の楽器を操り、グルーヴィーなトラックを次々と構築していくFKJ。彼の「ワンマンバンド」スタイルはYouTubeで大きな話題となり、世界中の音楽ファンを魅了しています。スムースなR&B、エレクトロニック、ジャズ、ソウルが絶妙にブレンドされた彼のサウンドは、聴く人を心地よい陶酔感へと誘います

彼のライブセッション動画は、単なる演奏以上の「パフォーマンスアート」として機能し、視覚と聴覚の両方でリスナーを没入させます。複雑な機材を巧みに操りながら、まるで即興で音楽が生まれていくかのようなその姿は、多くのクリエイター志望者にもインスピレーションを与え、「自分もこんな風に音楽を作りたい」という創造への意欲を掻き立てる影響力を持っています。

流行のきっかけ: 2017年頃から、YouTubeに投稿されたスタジオや大自然の中でのライブセッション動画(特に「Tadow」は話題に)が、その演奏技術と洗練されたサウンドで瞬く間に拡散されました。

Jacob Collier (ジェイコブ・コリアー) – イギリス

https://www.instagram.com/jacobcollier

Jacob Collier

「21世紀のモーツァルト」と称されるジェイコブ・コリアーは、その圧倒的な音楽的才能でリスナーの度肝を抜きます。多重録音で複雑なハーモニーを構築し、ポップ、ジャズ、クラシック、R&Bなど、あらゆるジャンルを自由に横断する彼の音楽は、「音楽とは何か?」という問いを投げかけるような、深い思考を伴う体験を提供します。

彼のYouTubeチャンネルでは、高度な音楽理論をユーモアを交えて解説したり、常識破りのアレンジを披露したりすることで、「音楽はもっと自由で楽しいものだ」というメッセージを世界中に発信しています。リスナーは彼の音楽から純粋な驚きと感動を得るだけでなく、音楽というアートフォームの無限の可能性を再認識させられるでしょう。彼の存在は、音楽の探求をやめない人々にとって、尽きることのない刺激とインスピレーションの源となっています。

流行のきっかけ: 2013年頃からYouTubeに投稿された自身の多重録音・多重演奏によるカバー動画(特にスティーヴィー・ワンダーの楽曲など)が音楽業界関係者や著名なミュージシャンの間で話題となり、その才能が広く知られるようになりました。


常識を打ち破る「音の実験室」:境界線を曖昧にする匿名アーティスト

_ (アンダースコア) – アメリカ/匿名

インターネットミームやポップカルチャーをサンプリングし、それを奇妙で実験的なエレクトロニックミュージックへと昇華させる_(アンダースコア)。その匿名性と、「何これ!?」と耳を疑うような唯一無二のサウンドは、一部で熱狂的なファンを生み出し、カルト的な人気を誇っています。

彼の音楽は、既存の音楽ジャンルの枠に収まらず、ときに不協和音すら心地よく響かせ、リスナーの常識を揺さぶります。匿名であるがゆえに、作品そのものに焦点が当たり、彼の音楽は、インターネットの深層から突如現れた新たな表現の形として、リスナーに「音楽はどこまで自由になれるのか?」という問いを突きつけます。彼の活動は、音楽がもはや単なる聴覚芸術に留まらず、ミームやインターネット文化と融合した、体験型の「作品」へと進化していることを示唆しています。

流行のきっかけ: 2020年代初頭から、実験的な楽曲がSoundCloudやBandcamp、そしてTikTokの特定のコミュニティで拡散され、そのユニークなサウンドと匿名性がカルト的な人気を集め始めました。

まとめ:発掘し続ける「音の原石」

今回ご紹介したアーティストたちは、それぞれ異なる方法でインターネットを舞台に活躍し、リスナーに新しい感動と刺激を与えています。彼らの存在は、音楽が持つ無限の可能性と、クリエイターたちの尽きない探求心、そしてそれを支えるインターネットの力を強く示しています。

COCOROZASI.NETは、これからも「聞いたことのない音」の最前線を追いかけ、まだ知られざる才能の「音の原石」を発掘し、皆さんの「好き」を広げるお手伝いをしていきます。ぜひ、彼らの音楽を聴いて、あなたの心に響く「新しい音」を見つけてみてください。

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