レベルアップ

とはいっても、ゲームみたいに 戦って モンスターを倒したわけじゃあない。 日々 自己訓練を繰り返して、同じことを何度も何度も繰り返して 身につけて、 それを いつどのタイミングで使うのがいいのかを 一生懸命に考えて、 そうしてみんな、いろいろなスキルを覚えていったな。

本作の小気味いいところは、そうした現実での苦難を 異世界で ジャイアントキリングを行うことで叶えていく点だろうか。 選ばれた幸運のおかげで 他の誰も追従できない チートな能力も盛りだくさん。

選ばれる理由も 比較対象が ことさら身近にいて、 人として当たり前である 優しさを持っていたから、 といった点も 悪くない話だと思える。

現実が糞ゲー に思えるくらい、 いろいろな役割が既に決定されていて、 誰もがそうなりたいと思うような立ち位置には、 ただ偉そうなだけで 能力的にはそれほど高くない そういう人が立っている。 そんな風に感じて人生を生きている人なら、 この作品の主人公が 選ばれた理由にも、 手にした力にも 違和感を抱くことはないのかもしれない。

ざまあ 展開と ほっこり日常

異世界と現実を往ったり来たりする この物語は、 コミカライズされた作品を読むと より楽しめるかもしれない。 見た目が変化したことで 主人公の周りで起こる 悲喜こもごも。 能力的な部分よりも 見たい目なのかと 昭和生まれは 突っ込んでしまった。

そうした中に 異世界側ではない現実世界での ヒロインが 満を持してぶっこんでくれる。 見た目が変わる前と 変わった後で でも目が同じだからという彼女、 正直なところコミック版だと エスパーにしか思えませんわ。

ざまあな展開は ある意味 家族である弟妹との間のあれこれが解消し ひととおり禊して 終わりみたいだ。 長々と 復讐に駆られる話は苦手なので、 よかったなと思った。

現実世界で始まる ほっこり日常。 これは多少ラブコメの要素があるのだろうか。 なんとなく にやっとしてしまい、頬がだらしなくなる。

前半に起こる 多種多様な変化と そうなる前の 主人公 の人生。 主人公のおじいちゃんと 賢者様との関係とはなんなのか？ 父母は おじいちゃんの 異世界紀行について どれくらいご存じなのか？ また 弟妹との今後の関係は？ そして 現実世界と異世界とでモテモテになってしまっているけど、 そこんとこどーすんの？ モデル関連の 濃いカメラマンもいたし、 今後の展開に 期待大な作品である（コミカライズ版）

小説版は現在 ７９話目を迎え、 異世界司書のレイナさんにお近づき中。図書館で レベルアップについてや、人族以外の亜人種について 研究するようです。