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リビルドワールド | 作者: 非公開

活字中毒者のための用語解説

旧世界の遺跡 – 本作の世界を構成してる、かつて滅びた文明の残骸。遺跡の外は荒野と呼ばれ色なしの霧が誘う天然の迷宮。その至る所でモンスターと呼ばれる旧世界の遺物が、生命あるものを襲いその命を絶つ。

文明の程度はとても高く、そして即物的な色合いが強い。資本主義を体現しつくした世界とも言えそうだ。欲を満たすために発展し、やがて欲で滅んだ……のかどうかはまだ、作中ではわからない。いずれアキラがアルファの依頼を達成しようとする時に、一端がわかるのかもしれない。

遺跡のうち、住居跡・墳墓・貝塚・城跡など、土地と一体化されていて動かす(移動させる)ことができない物を遺構(いこう)と呼び、石器・土器・装飾品・獣骨・人骨など、動かす(移動させる)事のできる物を遺物(いぶつ)と呼ぶ。つまり、遺跡のうちの不動産的要素が遺構、動産的要素が遺物である。

日本考古学が遺跡と遺構を呼び分けはじめたのは30数年前以来である。日本において考古遺跡は、文化財保護法の規定にしたがい、面的にとらえて「埋蔵文化財包蔵地」と称されることがある。文化庁によると、貝塚や古墳、城跡、都城などの遺跡(埋蔵文化財包蔵地)は全国におよそ460000箇所存在し、毎年9000件程の発掘調査が行われているとされる[1]。

遺跡は、石器や土器のような遺物が散布している場合に考古遺跡(埋蔵文化財包蔵地)の存在を推測する材料にはなるが、遺物単体が出土しただけでは、通常、考古学的にみて有意な遺跡にはなりえない。そのため、遺跡の本体を構成する要素は遺構であり、遺構および遺構のあつまりを称して遺跡と呼ぶ場合も多い。

地表面から遺物の散布がみられるものの、その性格が未だ明確でない遺跡を遺物散布地と呼ぶ場合がある。遺構がともなわない場合、実際には遺跡を構成する重要な意味を持つ場所かもしれないが、その反面、土が移動され客土にともなって遺物が散布している場合もあるので注意を要する。この場合、出土状況や土層観察によって、堆積土か、それとも客土であるかをみきわめる必要がある。

Wikipedia “遺跡” 概要 より

クズスハラ街遺跡 – 大規模遺跡。中心に近づくほどに旧文明の建築物や道路など、ほとんどが無傷の状態で保存、運営されている。

アキラが住むクガマヤマ都市から一番近い遺跡であり、また都市の経済圏内に存在する遺跡の中では最も大規模な遺跡でもある。

本編:第1話 アキラとアルファ より

クガマヤマ都市 – アキラの住むスラムを外辺部に設ける都市。東部生存圏に存在し、管理運営する統治企業と呼ばれる組織が存在する。その都市を囲む防壁の外側にスラム街は広がっている。スラムを一歩外に出ると、そこはもう荒野である。

格差もひどく、壁の内側と外側では人権の扱いも異なる。

人類の生存圏の東部と呼ばれる地域には、統治企業と呼ばれる組織が管理運営する企業都市が無数に存在する。クガマヤマ都市もその一つだ。

クガマヤマ都市はその一部を巨大な防壁で囲っている。壁の内側も外側もどちらも同じクガマヤマ都市なのだが、そこには明確な格差が存在していた。

防壁の内側には、企業の幹部などの富裕層や権力者達が住む上位区画と、比較的裕福な一般人が住む中位区画が存在している。外側は下位区画であり、主に経済的な事情で防壁の内側に住めない者達が住んでいる。都市の外である荒野と呼ばれる危険地帯に近い部分には、スラム街も広がっていた。

本編:第1話 アキラとアルファ より

荒野 – モンスターの徘徊する危険地帯。

荒野は都市の外であり、モンスターが蠢うごめく危険地帯だ。安い銃が無駄に出回っている非常に治安の悪いスラム街でさえ、荒野と比べれば遥はるかに安全。そう思えるほどに危険な場所だ。

しかし同時に莫大ばくだいな金と力を齎もたらす場所でもある。荒野には旧世界の遺跡が、旧世界の遺物が存在しているからだ。

本編:第1話 アキラとアルファ より

ハンター – 荒野で旧世界の遺物を発掘し、それを金に換える者達。能力が高ければ高いほど、より東の前線へと稼ぎを求めて移動していく傾向がある。

遺跡や荒野で見つけた遺物は、ハンターオフィスへと持ち込まれ売られることが多い。しかし、物が良ければそれ以外にも買い手は多くあり、生きている限り延々と稼ぎ続けられる商売である。

この世界にはハンターと呼ばれる人々がいる。金と名誉を荒野に求める者達だ。荒野は都市の外であり、モンスターが蠢うごめく危険地帯だ。安い銃が無駄に出回っている非常に治安の悪いスラム街でさえ、荒野と比べれば遥はるかに安全。そう思えるほどに危険な場所だ。

しかし同時に莫大ばくだいな金と力を齎もたらす場所でもある。荒野には旧世界の遺跡が、旧世界の遺物が存在しているからだ。

人々を襲うモンスターは、現存する旧世界の遺物でもある。生物系モンスターは高度な生体技術の実物例であり、機械系モンスターは貴重な機械部品の宝庫だ。都市に持ち帰れば相応の金になるのだ。

本編:第1話 アキラとアルファ より

ハンターオフィス – ハンターとして登録をするための組織の施設。また、旧世界の遺物を買い取る窓口も設けられている。

アキラは最初、スラムのハンターオフィスで登録を行ったが、その時に渡されたハンター証明書は紙切れに書かれた数字だった。

アキラはクガマヤマ都市の下位区域にあるハンターオフィスでハンター登録を行った。

スラム街の外れにある派出所は潰れかけの酒場のような外観をしており、半分壊れて文字も薄れている看板に記されているハンターオフィスのマークがなければ、そこがハンターオフィスだと気付くのも難しい状態だった。

アキラの応対をした職員はアルコール中毒手前のような男性で、まるでやる気の感じられない風体をしていた。ハンターオフィスの職員は東部でも人気の職種で、そこの職員は有能な者が多い。だがその男からそのような雰囲気は感じられない。人気職とはいえスラム街付近の勤務を嫌がる者は多く、この男も左遷されてここに流されてきたのだ。やる気も能力も相応だった。

本編:第2話 アルファのサポート より

カートリッジフリーク – クガマヤマ都市の下位区画に店を開く万屋。店長の名前はシズカ。扱う商品の主力は銃火器と弾薬。アキラのゲン担ぎに関わる重要なお店。

クガマヤマ都市は周辺に多数の遺跡がある関係で、多くのハンターの活動拠点となっている。下位区画にはそのハンター向けの店も多い。

その中にカートリッジフリークという万屋よろずやがある。主力商品は銃火器や弾薬など。駆け出しから並程度のハンターを客層とするありふれた店だ。潰れるほど寂れてはいないが、2号店を出店できるほど繁盛もしていない。その経営状態の意味でもありふれた店だった。

カートリッジフリークは店長のシズカが1人で切り盛りしている。適切な装備の勧めなどの経営努力もあって、ここで初めて装備を調えた新米ハンターの中には、そのままここを贔屓ひいきの店にする者も多い。そしてその一部は暫しばらくすると二度と来なくなる。理由は大きく2つ。ハンターとして成長し、この店の品揃ぞろえでは満足できなくなり、より高性能な装備を求めて贔屓ひいきの店を余所よその高級店に変更した。或あるいは、荒野に飲み込まれて命を落とした。多くはそのどちらかで、大抵は後者だ。

本編:第9話 アキラとシズカ より

身体強化拡張者 – ナノマシンを投与されることで超人的な力を得た者を言う。

ハンター稼業にモンスターとの戦闘は付き物だ。敵は旧世界製の生物兵器の末裔まつえいや、各種施設の防衛機械など、生身ではきつい相手ばかりだ。それらに対抗する為ために、大抵のハンターは自身の身体能力の強化手段を求める。強化服の着用。義体化。サイボーグ化。東部の人々は旧世界の存在に対抗する為ために旧世界の技術を解析し、まるで物理を超越したかのような様々な手段を生み出していた。

その手段の一つにナノマシンの投与がある。効果は力場操作による筋力強化、細胞機能そのものの強化、遺伝子改造を含めた人体機能の再設計など様々だ。極めて高度なものになると、全身の細胞をナノマシンで構成された機械細胞に置換し、その体を高度なサイボーグとの区別が曖昧な存在に変えるものさえある。外見は生身と全く変わらないが、強化服も着用せずに車を投げ飛ばし、銃弾すら弾き返す超人へ変貌させるのだ。

本編:第10話 エレナとサラ より

色なしの霧 – 荒野で発生する透明な霧。発生し濃くなると、ハンターが使用する情報収集機器の精度が低下することもある。また、更に濃くなると人体強化用のナノマシンにも影響が出ることがある。荒野を往くハンターたちにとって厄介な霧である。

色無しの霧。東部にはそう呼ばれる事象がある。通常の霧とは異なり、光の乱射によって白く見えたりはしない。事象を目視で確認する時は、視界の景色のぼやけ具合から濃度や範囲を識別できる。

色無しの霧の影響下では周囲の景色がぼやけて見える。それだけならば視界が多少悪くなる程度のことであり、確かに問題ではあるが、高性能な情報収集機器等を活用すれば済む。だが霧が高濃度になるとそれでは済まない。他の様々な原因不明の事象が加わるのだ。

電波、通信、それどころか音や匂いまで、生物機械問わずに周囲の状況把握に必要な情報の取得が著しく困難になる。非常に強力な各種妨害装置が一帯に使用されている状態に近い。熱光学迷彩機能もその性能を著しく低下させられて、迷彩効果をほぼ無効化される。光学式を初めとする様々なロックオン機能もほぼ使用不可能になる。無線通信も非常に不安定になり、場合によっては有線であっても影響を受ける。

加えて様々な火器の威力や射程距離まで低下する。弾道のぶれまで増大し、命中率を悪化させる。霧の濃度によっては、銃撃後の銃弾の弾道を目視ではっきり見えるようになる。

本編:第10話 エレナとサラ より

旧領域接続者 – 旧世界の通信技術装置類と通信ができる者。とはいえ旧世界では当たり前の能力だったが、文明の崩壊と共にその技術は失われている。

アルファの謎の発言 – 旧世界の住人かと思っていたが、このひとつめの会話で交わされた発言では新世界でのあれこれにも精通してみえる。旧領域のネットワーク内にだけ存在するわけではないのか?……

それはエレナのハンターコードなのだが、アキラにはよく分からなかった。

「……ハンターコードって何だ?」

『アキラが情報端末を持ち歩くようになるまでは余り関係ないものよ。今は相手のハンターコードを知っているとハンター同士で連絡を取る時にいろいろ便利だってぐらいに考えて』

「そういうのがあるんだ。俺にもそんなのあったりするのか?」

『ないわ。確か情報端末を買った後にハンターオフィスで手続きをすれば手に入るはずよ。それよりもアキラ、本当にあれで良かったの?』

「ああ。良いんだ。別に態々わざわざ会う必要はないだろう。早く帰ろう」

『あいつらの装備を持って帰ったりはしないの?』

「放っとくよ。あいつらは別に俺を襲った訳じゃないからな」

『そう』

本編:第12話 殺しの理由 より

また、こちらの発言では「今の私では」とアキラに告げている。かつてはできたという意味か、あるいはいずれできるようになるという意味なのだろうか?……

『明日からは遺跡探索に情報端末を活用するわ。今から情報端末の設定をするから手伝って』

「ん? それはもう店で済ませただろう?」

『あれは一般的なハンター用の設定よ。今からやるのはアキラ用の設定。私のサポートを受けやすいように、思いっきり中身を書き換えるわ。でも情報端末の操作は今の私には出来ないから、代わりにアキラにやってもらうのよ』

本編:第13話 真面なハンター より

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